連れ子定住について【動画内容の書き出し】
はい、ビザ専門行政書士の市川です。日本人の配偶者等というビザ持って在留している外国人の方の中には、日本人と再婚をしたけど母国に残してきたお子さんを日本に呼んで、一緒に暮らしたいという方がいるかと思います。前の結婚相手との子供を日本に呼びたい場合はどうすればよいのでしょうか。
本日は日本人と再婚した外国人が母国にいるお子さんを日本に呼び寄せるための方法について説明をします。
お子さんを日本に呼んで一緒に暮らすためには「定住者ビザ」を申請することになりますが、大きなポイントは「お子さんが日本で扶養を受けて暮らす」ということです。
お子さんが日本で扶養を受けて暮らしていくためには
1.お子さんが日本の法律で未成年者であること
2.お子さんが結婚をしていないこと
3.お子さんが犯罪をしていなかったり法律に違反していないこと
4.実子であること
【実子とは結婚しているふたりに産まれた子供(嫡出子)と結婚していないふたりに生まれた子供(非嫡出子)のことです。】
5.ご夫婦に日本でお子さんを扶養できるだけの資力があること
6.離れている期間に扶養実績があること
まず1つ目の「お子さんが日本の法律で未成年者であること」については、日本で扶養を受けるためにはお子さんが就労できる年齢に近ければ近くなるほど、呼び寄せることが難しくなります。
2020年8月現在、日本の成年年齢は20歳なので20歳未満が未成年者となります。ですが、海外だと18歳で成年年齢となっている国があります。日本の法律では未成年者なので、18歳のお子さんを呼び寄せることが可能ですが、就労することができる年齢として呼び寄せることは難しくなります。
お子さんが就労できる年齢(たとえば18歳とか)だと自活ができると判断されるからです。18歳以上の未成年のお子さんを日本に呼び寄せるためには、学校はどうするのか、生活はどうするのか等の説明が重要になります。
2つ目の「結婚をしていないこと」については、日本の法律では、未成年者が結婚をすると、成年に達したとみなされます。つまり、未成年者が結婚をしているということは、自活能力があるということになり、親が扶養する必要がないという風に考えられるためだと考えられます。
3つ目はお子さんが日本や母国、他の国で犯罪をしたことがないということです。どの程度の犯罪なのかは
・懲役
・禁錮
・罰金
そして
・これらに相当する刑
に処せられた方です。
【道路交通法違反による罰金又はこれらに相当する刑は除きます。】
また、これらの刑に処せられていたとしても、一定の期間経過していれば呼び寄せることができます。
他には、少年法による保護処分が継続している方や、日常生活や社会生活の中で違法行為を繰り返しているなど素行がよろしくない方、入管法違反をした方等がありますが、普通に生活をしている方であればあまり気にすることではないです。
4つ目の実子であることについては、実子、つまり結婚しているふたりに産まれた子供(嫡出子)と結婚していないふたりに生まれた子供(非嫡出子)であれば特に気にすることはありませんが、養子の場合は6歳未満であれば定住者ビザで呼ぶことができます。
そのほかにも特別養子や6歳以上の養子については該当するビザがありますが、今回は日本人と結婚した場合に子供を呼び寄せる方法ですので説明を省略します。
5つ目のご夫婦に日本でお子さんを扶養できるだけの資力があることについては、日本でお子さんを扶養するので、当然に、日本にいるご夫婦の収入が審査されます。
証明方法は日本人の配偶者ビザを取った時と同じように、課税証明書、納税証明書、預貯金通帳のコピーなどを入管に提出します。
6つ目の離れている期間に扶養実績があることについては、外国人の親が日本にいて、母国にいる子供に仕送り等の生活支援をしていない期間が長くなればなるほど、いままで生活支援をしていなかったのに、なぜこのタイミングで?日本で働かせるために呼びよせるんじゃないか?と判断されて不許可の可能性が高くなります。
以上が日本人と結婚した場合に母国にいる子供を呼び寄せるための要件と解説でした。
最後までご視聴ありがとうございました。